南九州市知覧
- 鹿児島県南九州市
- 歴史・文化 | 重要伝統的建造物群保存地区 | 武家町
南九州市知覧は、迫り来る敵を阻むための峻険な山城のふもとに、整然とした町割りと高度な造園技術が持ち込まれて築かれた、薩摩の小京都とも称される武家屋敷群です。
周辺の山々から切り出された平たい御影石を精緻に積み上げた「石垣」と、その上に美しく波打つ「大隅箱根ウツギ」などの生垣が、どこまでも直線的に…
南九州市知覧は、迫り来る敵を阻むための峻険な山城のふもとに、整然とした町割りと高度な造園技術が持ち込まれて築かれた、薩摩の小京都とも称される武家屋敷群です。
周辺の山々から切り出された平たい御影石を精緻に積み上げた「石垣」と、その上に美しく波打つ「大隅箱根ウツギ」などの生垣が、どこまでも直線的に続いています。石垣の端には、屋敷内が外から見通せないように配置された「屏風岩」と呼ばれる独自の目隠し石が構えられ、軍事的な防衛拠点としての張り詰めた緊迫感を漂わせます。しかし、ひとたび母屋の門をくぐれば、そこには石垣の堅牢さとは対照的な、美しく洗練された借景庭園の空間が広がっています。
限られた敷地を広く見せるために背景の母ヶ岳の優美な稜線を巧みに取り入れた庭園には、独自の美意識で配置された巨石や、精巧に刈り込まれたサツキの植栽、そして枯山水の手法が凝縮されています。母屋の深い軒下から庭へと目を向けると、火山灰土の乾いた地面に、周囲の深い緑と武骨な石垣が鮮やかなコントラストを描き出しています。格式高い武家建築の縁側には、南国の強い日差しを遮る斜めの光が落ち、静まり返った石庭の白砂を白々と照らし出しています。
基本情報
| 住所 | 〒897-0302鹿児島県南九州市知覧町郡 |
|---|---|
| アクセス | 指宿スカイライン知覧IC ⇒ 車(約15分) |
