野沢菜漬け

  • 長野県野沢温泉村
  • グルメ | 野菜・豆腐
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信州の厳しい冬を乗り越えるための保存食として、北信地方の野沢温泉村を中心に江戸時代から受け継がれてきた長野県の「野沢菜漬け」は、雪国が育むみずみずしいカブ菜の旨味と、シャキシャキとした快い歯ごたえが魅力の、信州の冬の食卓に欠かせない伝統の郷土料理です。 秋の終わりに収穫された野沢菜は、温泉街の湯…

信州の厳しい冬を乗り越えるための保存食として、北信地方の野沢温泉村を中心に江戸時代から受け継がれてきた長野県の「野沢菜漬け」は、雪国が育むみずみずしいカブ菜の旨味と、シャキシャキとした快い歯ごたえが魅力の、信州の冬の食卓に欠かせない伝統の郷土料理です。

秋の終わりに収穫された野沢菜は、温泉街の湯を利用した「湯沢(ゆざわ)」と呼ばれる共同浴場などで、冷たい清流とともに丁寧に泥が洗い落とされます。この「菜洗い」の工程を経た瑞々しい青菜を、地元の職人や家庭の主婦が大きな樽へと幾重にも重ね、塩や醤油、昆布、唐辛子などを加えてじっくりと寒風の中で漬け込みます。発酵が進むにつれて、鮮やかだった緑色が落ち着きのある深い飴色へと変化していきます。

お皿に端正に切り分けられた姿は、適度な水分を含んで美しく艶めき、乳酸発酵由来のほのかに酸味を帯びた爽やかな香りを周囲に漂わせます。一切れを箸で掴んで口に含めば、繊維が心地よく弾けるような抜群の歯ざわりがあり、噛むほどに葉や茎から上品な塩気と大豆のまろやかな旨味が溢れ出します。瑞々しくすっきりとした後味が白米の甘みを一層引き立て、地酒の肴としても格別の相性を魅せます。

発祥

1756年に野沢温泉村にある「健命寺」の八代目住職・晃天僧正が、修行先の京都から天王寺蕪の種を持ち帰り、植えたのが始まりと言われています。野沢の地では茎と葉が大きく成長し、漬物にして食べたところ、美味しかったため大切に育てられるようになりました。