おばんざい

  • 京都府京都市
  • グルメ | 食事様式・文化
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京都の一般家庭で古くから日常的に作られ、受け継がれてきた素朴な惣菜の総称であり、盆地京都の暮らしの知恵が詰まった郷土の味が「おばんざい」です。特別な日のための華やかな京料理とは異なり、旬の食材を無駄なく使い切る「始末」の精神を根底に持っています。 料理は、近郊で収穫される新鮮な京野菜や、乾物、豆…

京都の一般家庭で古くから日常的に作られ、受け継がれてきた素朴な惣菜の総称であり、盆地京都の暮らしの知恵が詰まった郷土の味が「おばんざい」です。特別な日のための華やかな京料理とは異なり、旬の食材を無駄なく使い切る「始末」の精神を根底に持っています。

料理は、近郊で収穫される新鮮な京野菜や、乾物、豆腐、おからといった身近な食材を主役に据え、素材そのものの持ち味を優しく引き出す調理が行われます。九条ネギや賀茂なす、万願寺とうがらしなどの季節の野菜を、京都の清らかな水から引いた薄味のカツオと昆布のお出汁でさっと煮浸しにしたり、和え物にしたりして仕立てます。余計な調味料を足さず、お出汁の旨味を染み込ませることで、冷めても美味しい素朴な滋味が完成します。

大鉢に小高く盛られた「万願寺とうがらしとおじゃこの煮物」などが目の前に届くと、お出汁の優しい香りと、お醤油の香ばしい薫りがほんのりと漂います。小皿に取り分けて口へと運ぶと、お出汁をたっぷりと吸った野菜のみずみずしい質感が広がり、丁寧な火入れによる、しんなりとしつつも心地よい歯ごたえが伝わります。