しし鍋

  • 奈良県吉野郡
  • グルメ | 鍋・おでん
準備中
広大な盆地を囲む大和の険しい山々や、緑豊かな吉野・東部地域の自然環境にはぐくまれた奈良の地において、冬の狩猟期を迎えた野生のイノシシ肉を主役に据え、地元の根菜や白菜とともに豪快に煮込んで仕上げる伝統的な冬の鍋料理が「しし鍋」です。 料理に用いられるイノシシ肉は、大和の山林を駆け巡り、ドングリや木…

広大な盆地を囲む大和の険しい山々や、緑豊かな吉野・東部地域の自然環境にはぐくまれた奈良の地において、冬の狩猟期を迎えた野生のイノシシ肉を主役に据え、地元の根菜や白菜とともに豪快に煮込んで仕上げる伝統的な冬の鍋料理が「しし鍋」です。

料理に用いられるイノシシ肉は、大和の山林を駆け巡り、ドングリや木の実をたっぷりと食べて育つことで、引き締まった筋肉と上質な脂身を蓄えています。牡丹の花のようにお皿に美しく並べられた赤身と純白の脂身は、豚肉よりも鉄分が豊富でクセがなく、加熱しても固くなりにくいという独自の肉質を持っています。これを、大和の合わせ味噌や赤味噌をベースにしたコク深いお出汁でじっくりと煮込むことで、お肉の旨味がさらに引き出されます。

カツオや昆布のお出汁に味噌が溶け込んだ土鍋が目の前でひと煮立ちすると、お味噌の香ばしく濃厚な匂いと、お肉のジューシーな薫りが湯気とともに一気に広がります。お椀に取り分けた熱々の一切れを口へと運ぶと、見た目の力強さからは想像もつかないほど柔らかな質感のあと、脂身のコリコリとした心地よい歯ごたえが伝わります。