赤天

  • 島根県浜田市
  • グルメ | 魚介
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浜田市をはじめとする石見地方の沿岸部で、どこか懐かしいおつまみとして親しまれているのが、独特の赤さと辛さを持つ「赤天」です。魚のすり身を使った練り物でありながら、表面にパン粉をまぶして揚げるというフライのような仕立てになっている地域を代表するソウルフードです。 個性は、見た目の鮮やかさと、口に入…

浜田市をはじめとする石見地方の沿岸部で、どこか懐かしいおつまみとして親しまれているのが、独特の赤さと辛さを持つ「赤天」です。魚のすり身を使った練り物でありながら、表面にパン粉をまぶして揚げるというフライのような仕立てになっている地域を代表するソウルフードです。

個性は、見た目の鮮やかさと、口に入れた瞬間に突き抜ける刺激的な辛さにあります。タラなどの白身魚のすり身に唐辛子をたっぷりと練り込んでいるため、天ぷらの内側は驚くほど綺麗な赤色をしています。この四角く平らなすり身の表面に、細かなパン粉を薄くまぶし、油でキツネ色になるまでサクッと揚げて作られます。

食べる前にオーブントースターやフライパンで軽く炙ると、衣の油がパチパチと音を立て、唐辛子のエッジの効いた香ばしい匂いが一気に広がります。ひと口かじると、まずはパン粉のザクザクとした小気味よい歯触りが響き、続いてすり身のもっちりとした弾力が現れます。直後、唐辛子のピリッとした強い辛みと魚の旨味が一体となって口の中で弾け、地酒やビールの炭酸を誘う最高の味わいを見せます。マヨネーズを少しつけると、辛みがマイルドに包まれてコクがさらに深まります。

発祥

昭和20年代の食糧難の時期に、地元の練り物業者が安く手に入る魚のすり身を使って、庶民が憧れたハムカツの代用品を考案したのが始まりです。