出雲ぜんざい

  • 島根県出雲市
  • グルメ | デザート・菓子・餅
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旧暦十月、全国の神々が出雲の地に集まる「神在祭(かみありさい)」の席で、古くから振る舞われてきたのが「神在(じんざい)餅」です。これが江戸時代に京都や大阪へと伝わる過程で「ぜんざい」へと訛り、全国へ広がったとされています。 お椀の蓋を開けると、お砂糖の優しい甘い香りが、湯気とともにふわりと顔を包…

旧暦十月、全国の神々が出雲の地に集まる「神在祭(かみありさい)」の席で、古くから振る舞われてきたのが「神在(じんざい)餅」です。これが江戸時代に京都や大阪へと伝わる過程で「ぜんざい」へと訛り、全国へ広がったとされています。

お椀の蓋を開けると、お砂糖の優しい甘い香りが、湯気とともにふわりと顔を包み込みます。汁の主役となる小豆には、地元で収穫された大粒の「出雲大納言小豆」などが使われます。皮が薄くて胴割れしにくい性質を活かし、粒の形を綺麗に残したまま、時間をかけてじっくりと煮崩れしないように炊き上げられます。すっきりとした輪郭のある甘さの汁の中で、小豆のひと粒ひと粒がふっくらとした存在感を保っています。

汁の上には、注文を受けてから香ばしく焼き上げられた、丸いお餅がそっと添えられます。お餅を箸で引き揚げて口に運ぶと、表面のカリッとした焦げ目の苦味が、汁の甘みをいっそう鮮やかに引き立てます。続けて、もっちりと伸びるお餅に小豆の粒を絡めて噛み締めれば、小豆本来の素朴な風味と上品なコクが広がります。お椀の横には塩昆布や日本海の梅干しが添えられており、この塩気を合間に挟むことで、最後の一口まで飽きずに心地よい甘さを楽しめます。

発祥

江戸時代以前から出雲大社で神在祭が行われる際、神前に供えられ、その後参拝客にも振る舞われた小豆を甘く煮てお餅を入れた神在餅が発祥と言われています。