ぼうぜの姿寿司

  • 徳島県全域
  • グルメ | ご飯もの | 寿司
  • 旬:8〜10月頃
準備中
吉野川の清流が流れ込む紀伊水道や、のどかな漁港が点在する徳島県の沿岸部で、秋の訪れを告げる最高の味覚として親しまれているのが「ぼうぜの姿寿司」です。「ぼうぜ」とはイボダイの地方名であり、徳島では秋祭りのシーズンに欠かせないごちそうです。 個性を決定づけているのは、魚の頭を落とさず、背中から包丁を…

吉野川の清流が流れ込む紀伊水道や、のどかな漁港が点在する徳島県の沿岸部で、秋の訪れを告げる最高の味覚として親しまれているのが「ぼうぜの姿寿司」です。「ぼうぜ」とはイボダイの地方名であり、徳島では秋祭りのシーズンに欠かせないごちそうです。

個性を決定づけているのは、魚の頭を落とさず、背中から包丁を入れて丸ごと一匹をダイナミックに使用する豪快な仕込みにあります。水揚げされたばかりの新鮮なぼうぜを丁寧に背開きにし、塩と酢でしっかりと締めることで、身の余分な水分が抜けて旨味がギュッと凝縮されます。合わせる酢飯には、徳島特産のすだちの果汁が惜しみなく絞り込まれ、柑橘のフレッシュな酸味が効いた爽やかなご飯が、お魚の形に合わせて実直に型詰めされます。

切り分けられた一切れをお箸で掴み、そのまま口へ運ぶと、青魚ならではの上品な質感が舌を包み込みます。ひと口噛み締めるごとに、ぼうぜ特有のしっとりとした柔らかな身から、上質な脂の甘みとまろやかなコクがじわりと溶け出してきます。そこにすだち酢のキリッとしたシャープな酸味が混ざり合うことで、お魚の脂の濃厚さを驚くほど上品に引き立て、後味をどこまでもすっきりと変化させてくれます。