わんこそば
- 岩手県盛岡市、花巻市
- グルメ | 麺類 | そば
お給仕さんの「はい、じゃんじゃん!」「はい、どんどん!」という威勢の良い掛け声とともに、茹でたてのそばがリズミカルに器へと投げ込まれる、盛岡市や花巻市を中心に受け継がれてきた岩手を代表する郷土料理が「わんこそば」です。おもてなしの心から生まれた伝統的な食文化であり、食べる側とお給仕さんが呼吸を合わ…
お給仕さんの「はい、じゃんじゃん!」「はい、どんどん!」という威勢の良い掛け声とともに、茹でたてのそばがリズミカルに器へと投げ込まれる、盛岡市や花巻市を中心に受け継がれてきた岩手を代表する郷土料理が「わんこそば」です。おもてなしの心から生まれた伝統的な食文化であり、食べる側とお給仕さんが呼吸を合わせて挑む、美味しくもエキサイティングな体験型グルメです。
小振りのわんこ(木地のお椀)に手際よく投入されるそばは、ひと口でツルリと収まる絶妙な分量。温かく喉ごしの良いそばは、噛まずに滑り込ませるように味わうのが現地の粋な食べ方です。鰹節や昆布の旨味が効いた特製の濃い目のツユがそばに絡み、何杯でもするするとお腹に収まっていきます。お椀がおよそ十五杯から二十杯で一般的なかけそば一パイ分に相当し、食べ進めるごとに手元に積み上がっていくお椀の山が、達成感と旅の興奮を最高潮に高めてくれます。
豊富に用意される小皿の薬味を使って味わいに変化をつけるのも大きな醍醐味です。定番のネギやワサビ、大根おろしをはじめ、濃厚な鶏そぼろ、マグロの刺身、なめこ、さらには甘酸っぱい筋子や海苔などが並び、異なる組み合わせを試すことで、そばの持つ素朴な小麦の風味がさらに引き立ちます。
発祥
発祥については、花巻説と盛岡説の2つの有力な説があります。花巻説では、江戸時代初期に、お殿様へのおもてなしとして、一口だけのそばを漆器の小さなお椀に入れて恐る恐る差し出したところ、利直公が大変気に入り、何度もおかわりをしたのが始まりとされています。
盛岡説では、宴席でのおもてなしとして、一度に大勢の客に茹でたてのそばを提供するために、一口サイズに小分けして「お椀」で何度も配って回った作法がルーツとされています。
