仙台箪笥
- 宮城県仙台市周辺
- 伝統工芸品 | 木工品・竹工品
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仙台箪笥は、江戸時代の武士たちが刀や身の回りの貴重品、書類などを収めるために生まれた収納家具です。伊達政宗公が築いた独自の美意識と、藩の産業振興策が結びつくことで発展を遂げました。単に衣類をしまうという実用性を超え、空間を格式高く一変させる「絵画のような装飾美」と「数世代に耐えうる無比の頑強さ」が…
仙台箪笥は、江戸時代の武士たちが刀や身の回りの貴重品、書類などを収めるために生まれた収納家具です。伊達政宗公が築いた独自の美意識と、藩の産業振興策が結びつくことで発展を遂げました。単に衣類をしまうという実用性を超え、空間を格式高く一変させる「絵画のような装飾美」と「数世代に耐えうる無比の頑強さ」があります。
風格は、木地、漆塗り、金具という3つの専門領域の職人が技を競う高度な分業体制からきています。本体には木目の美しいケヤキや軽量なキリを用い、木地を組んだ後、職人は「木地呂塗り」や「拭き漆」といった技法を重ねます。30回近く漆を塗り重ねては研ぐ作業を繰り返すことで、木目を鮮やかに浮き出させながら、鏡面のように深く艶やかな漆黒の肌が完成します。象徴とも言えるのが、表面を覆う圧倒的な存在感の「手打ち金具」です。職人がタガネとハンマーを用い、鉄の板に龍や唐獅子、牡丹といった吉祥文様を立体的に彫り込み、黒漆のボディへ強固に打ち付けていきます。
伊達文化の粋である「華やかさと力強さ」をそのまま具現化した佇まい。部屋の主役として静かに、しかし確固たる威厳を放ち、時の経過とともに漆の透明感と金具の渋みが増していきます。
