南木曽ろくろ細工
- 長野県南木曽町周辺
- 伝統工芸品 | 木工品・竹工品
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南木曽ろくろ細工は、山深い木曽谷の豊富な森林資源を背景に、江戸時代の中期から本格的な発展を遂げました。中山道の要所として旅人が行き交うなか、実用的なお椀や盆、おひつなどの生活道具として広く愛されてきた木工品です。木をパズルのように組み合わせるのではなく、ひとつの原木から丸ごと削り出すことで現れる、…
南木曽ろくろ細工は、山深い木曽谷の豊富な森林資源を背景に、江戸時代の中期から本格的な発展を遂げました。中山道の要所として旅人が行き交うなか、実用的なお椀や盆、おひつなどの生活道具として広く愛されてきた木工品です。木をパズルのように組み合わせるのではなく、ひとつの原木から丸ごと削り出すことで現れる、途切れることのない「ダイナミックで美しい年輪の模様」と「手肌に吸い付くような温もり」があります。
豪快かつ繊細な造形美は、木の狂いを極限まで抑える「横木」の技術と、職人が自ら仕立てる刃物による「ろくろ挽き」の手技によって生み出されます。一般的な木工とは異なり、丸太を繊維に対して横方向に切り出して削るため、完成した器には木の生命力がそのまま宿る同心円状の美しい模様が浮かび上がります。職人は、高速で回転するろくろに木を据え、手の感覚だけで数ミリ単位の厚みへと削り進めます。ケヤキやトチ、キハダといった木材それぞれの硬さや個性を瞬時に見極めながら削るため、仕上がりは驚くほど滑らかです。
仕上げに施される「拭き漆」により、木目のコントラストはさらに鮮やかに引き立ち、漆の奥艶が木肌を優しく守ります。
