岐阜和傘

  • 岐阜県岐阜市
  • 伝統工芸品 | 木工品・竹工品
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岐阜和傘は江戸時代の中期、美濃地方の良質な和紙と、加納藩の藩士たちの内職として製造が奨励されたことを契機に、日本屈指の和傘の産地として発展を遂げました。開いた瞬間に頭上に広がる「和紙特有の温かみのある色彩」と、閉じた時の「一本の竹の棒へと収まる凛とした美しさ」があります。 機能美を支えているのが…

岐阜和傘は江戸時代の中期、美濃地方の良質な和紙と、加納藩の藩士たちの内職として製造が奨励されたことを契機に、日本屈指の和傘の産地として発展を遂げました。開いた瞬間に頭上に広がる「和紙特有の温かみのある色彩」と、閉じた時の「一本の竹の棒へと収まる凛とした美しさ」があります。

機能美を支えているのが、一本の竹を限界まで細く割いて傘の骨組みを作る「骨作り」と、職人が寸分の狂いもなく和紙を張り合わせる「付け師」の高度な連携技術です。1本の強靭な竹から数十本もの細い骨を均等に切り出し、それを美しい放射状に広げます。その緻密な骨組みの上に、職人が手漉き美濃和紙を絶妙な張り具合で固定。仕上げに植物性のエゴマ油を引いて防水性を高めることで、雨を弾く実用性を備えながら、太陽の光を通すとステンドグラスのように美しい陰影を周囲に映し出します。

かつて長良川の水運を利用して全国から良質な竹や和紙が集まり、職人たちが技を競い合ってきた歴史。雨の日の散策をこの上なく風流な時間へと変え、広げるたびに和紙の香りと職人の精緻な手技が五感を潤してくれるます。