尾張七宝
- 愛知県名古屋市、あま市、清須市
- 伝統工芸品 | その他の工芸品
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尾張七宝は、江戸時代後期、梶常吉が蘭書をヒントにその製法を解明したことから歴史を歩み始めました。金属の地肌を覆うガラス質の硬質なきらめきと、平面的でありながら見る者を吸い込むような「深い奥行きを持つ色彩表現」があります。
製品のバリエーションは、格調高い花瓶や額皿から、日常に彩りを添えるブローチ…
尾張七宝は、江戸時代後期、梶常吉が蘭書をヒントにその製法を解明したことから歴史を歩み始めました。金属の地肌を覆うガラス質の硬質なきらめきと、平面的でありながら見る者を吸い込むような「深い奥行きを持つ色彩表現」があります。
製品のバリエーションは、格調高い花瓶や額皿から、日常に彩りを添えるブローチや文房具にいたるまで多岐にわたります。特徴は、金属製の素地の表面に細い銀線を貼り付けて文様の境界線を描き、その隙間に様々な色の釉薬(ガラスの粉末)を挿していく「有線七宝」と呼ばれる極めて緻密な技法にあります。
職人は、太さわずか数ミリ以下の扁平な銀線を、ピンセットを操りながらピンと張り、花鳥風月などの複雑な絵柄を木地に描き出していきます。そこに「植線」を終えると、数千種類に及ぶ色彩の釉薬を筆先で少しずつ流し込みます。これらを摂氏約800度の高温の窯で何度も繰り返し焼き付け、最後に表面をダイヤモンド砥石などで段階的に磨き上げることによって、銀線の輪郭が鮮やかに浮かび上がり、透き通った絵画のような独特の立体美が完成します。
