播州毛鉤

  • 兵庫県西脇市、丹波市
  • 伝統工芸品 | その他の工芸品
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江戸時代から受け継がれてきた「播州毛鉤」。鮎などの川魚を釣るための疑似餌として誕生したこの工芸品は、わずか1センチメートルにも満たない極小の釣り針の上に、鳥の羽や漆、金箔を精巧に巻き合わせる、驚異のミクロ芸術です。 特徴は、その極限にまで高められた「再現性と誘引力」、そして「水中で生きた虫のよう…

江戸時代から受け継がれてきた「播州毛鉤」。鮎などの川魚を釣るための疑似餌として誕生したこの工芸品は、わずか1センチメートルにも満たない極小の釣り針の上に、鳥の羽や漆、金箔を精巧に巻き合わせる、驚異のミクロ芸術です。

特徴は、その極限にまで高められた「再現性と誘引力」、そして「水中で生きた虫のように煌めく美しさ」にあります。これを実現するために、製作プロセスは針の形を整える「下地作り」、漆で装飾を施す「胴巻き」、そして様々な鳥の羽を巻きつける「ハネ付け」など、完全に特化した職人たちによる驚異的な分業体制で進められます。

職人の緻密な手の感覚を必要とするのが、孔雀や鶏、キジといった鳥の羽を、細い金糸や漆を使って針頭に巻き留める最終工程です。風にそよぐ羽のわずかな「しなり」や、水中で放つ絶妙な光沢をコントロールするため、職人はルーペを通した世界で、指先の絶妙な力加減だけを頼りに作業を進めます。コンマ数ミリの狂いもなく糸を引くことで、水中でまるで生命が吹き込まれたかのような、しなやかで豊かな動きが生み出されます。