山鹿灯籠
- 熊本県山鹿市周辺
- 伝統工芸品 | その他の工芸品
準備中
「山鹿灯籠」は、室町時代から受け継がれる「和紙の建築物」です。夜の闇に浮かぶ幻想的な灯籠祭りの主役でありながら、昼間に間近で見つめるその姿は、木や金具を一切使わずに作られているとは到底信じられないほどの、圧倒的な造形美を誇っています。
特徴は、原材料が「和紙」と、わずかな「糊」だけという点にあり…
「山鹿灯籠」は、室町時代から受け継がれる「和紙の建築物」です。夜の闇に浮かぶ幻想的な灯籠祭りの主役でありながら、昼間に間近で見つめるその姿は、木や金具を一切使わずに作られているとは到底信じられないほどの、圧倒的な造形美を誇っています。
特徴は、原材料が「和紙」と、わずかな「糊」だけという点にあります。神殿や城郭、優美な御所車などを実物の数十 分の一のスケールで再現する技法は、まさに極限のペーパークラフト。職人は、わずかコンマ数ミリの厚みしかない手漉き和紙を切り出し、木型を使うことなく、指先の感覚だけで正確な曲面や立体を形作っていきます。
技術の粋が集約されているのが、接合部の処理です。山鹿灯籠には、糊のはみ出しや紙の重なりによる「ズレ」が一切見られません。紙の断面同士を「糊代」を作らずに突き合わせて接着する高度な技法が用いられており、完成した灯籠の内部は、光を遮る余計な厚みが排除された完全な中空構造となります。この徹底的なこだわりにより、頭上に掲げて踊ることができるほどの「驚異的な軽さ」と、内側から灯した光が和紙の繊維を均一に透かす「柔らかな透明感」が生まれます。
