東京本染注染
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- 伝統工芸品 | 染色品
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明治期の東京下町で生まれ、今も浴衣や手ぬぐいに鮮やかな彩りを添え続ける「東京本染注染」。この染め物の最大の魅力は、生地を折り重ね、その上から職人が一気に染料を注ぎ込んで染め上げる、ダイナミックにして極めて繊細な職人技にあります。
上から注ぎ込んだ染料を下からポンプで強力に吸い引くことで、繊維の芯…
明治期の東京下町で生まれ、今も浴衣や手ぬぐいに鮮やかな彩りを添え続ける「東京本染注染」。この染め物の最大の魅力は、生地を折り重ね、その上から職人が一気に染料を注ぎ込んで染め上げる、ダイナミックにして極めて繊細な職人技にあります。
上から注ぎ込んだ染料を下からポンプで強力に吸い引くことで、繊維の芯まで色が均一に浸透。そのため、安価なプリントとは違って生地の表裏が全く同じ鮮やかさに染まり、裏表のない潔い美しさが生まれます。さらに、異なる色の染料が生地の上でじわじわと溶け合うことで、手仕事ならではの優しい「にじみ」や「ぼかし」が表現され、一枚ごとに異なる一期一会の表情が宿ります。
こうして丁寧に染められ、東京の空の下で天日干しされた木綿の生地は、糸本来の柔らかさが損なわれず、抜群の吸水性と通気性を誇ります。使い込むほどにクタクタと肌に寄り添うように馴染んでいく過程は、自分だけの暮らしの道具を育てるような楽しさに満ちています。
かつての水運の記憶を残す浅草や向島といった東京の川辺を歩けば、今も職人たちの手仕事の気配が静かに息づいています。
