秀衡塗
- 岩手県平泉町、一関市
- 伝統工芸品 | 漆器
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秀衡塗は12世紀、奥州藤原氏の初代清衡や三代秀衡が平泉を治めていた時代に、特産の漆と金をふんだんに使った器を作らせたことが始まりとされる漆器です。
魅力は、平泉の仏教土木や黄金文化の意匠を現代に伝える、独自の「秀衡模様」にあります。器の表面を大きく三つまたは四つに区切り、交互に朱と黒の漆を塗り分…
秀衡塗は12世紀、奥州藤原氏の初代清衡や三代秀衡が平泉を治めていた時代に、特産の漆と金をふんだんに使った器を作らせたことが始まりとされる漆器です。
魅力は、平泉の仏教土木や黄金文化の意匠を現代に伝える、独自の「秀衡模様」にあります。器の表面を大きく三つまたは四つに区切り、交互に朱と黒の漆を塗り分けることで、漆特有の深みのあるコントラストを表現。その上に、職人の手によって菱形に切られた純金箔が貼り付けられ、さらにその隙間を埋めるように、長寿や繁栄を願う瑞雲や春秋の草花が色漆で伸びやかに描かれます。
この「漆の黒・朱」と「金箔の輝き」が絶妙なバランスで融合したデザインは、華やかでありながらも決して派手すぎず、日本の古典的な美意識を感じさせます。特に代表的な「秀衡椀」は、外側だけでなく内側にも美しい加飾が施されているものが多く、膳に並んだ瞬間から料理を引き立て、食卓全体に格調高い風格をもたらします。地元の木地師が削り出す良質な天然木と、精製された強靭な国産漆を贅沢に使用しているため、使い込むほどに表面の漆が透明感を増し、中の金箔や色漆の模様がより鮮やかに浮かび上がってくる経年変化も大きな魅力です。
