高岡銅器
- 富山県高岡市
- 伝統工芸品 | 金工品
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高岡銅器は、江戸時代初期、加賀藩主の前田利長公が城下町の繁栄を図るために7人の鋳物師を招いたことが始まりとされています。特徴は、寺院の巨大な梵鐘や大仏から、掌に乗る香炉やスタイリッシュなフラワーベースにいたるまで、あらゆる造形を可能にする「鋳造技術の多様性」です。
表現力を支えているのが、職人が…
高岡銅器は、江戸時代初期、加賀藩主の前田利長公が城下町の繁栄を図るために7人の鋳物師を招いたことが始まりとされています。特徴は、寺院の巨大な梵鐘や大仏から、掌に乗る香炉やスタイリッシュなフラワーベースにいたるまで、あらゆる造形を可能にする「鋳造技術の多様性」です。
表現力を支えているのが、職人が用途に合わせて使い分ける「数種類の型作り」と、高岡独自の「金属発色技術」です。砂の型や蝋を用いた型など、求める意匠の繊細さに応じて最適な技法を選択し、1000度を超える溶けた銅を流し込みます。さらに、焼き上がった金属の表面をあえて「腐食」させて色を引き出します。大根おろしや日本酒、お茶、ぬかといった天然由来の成分を配合した独自の溶液に漬け込み、熱を加えることで、銅自体の化学反応を促します。これにより、人工的な塗装では絶対に表現できない、神秘的なアンバーカラーや深みのある孔雀緑、漆黒といった、金属の内側から湧き上がるような鮮やかな色彩が生まれるのです。
かつて北前船の交易地として栄えた千保川のほとりで、伝統の分業体制を守りながら進化を続けてきました。現代の建築やライフスタイルにも馴染む、富山の土と火が育んだ金属芸術の傑作です。
